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ペットの記憶力


何年かぶりにリピートいただいたお客様のペットが、シッターを覚えていてくれて(?)大歓迎してくれることがよくありますが、これは久しぶりにペットと再会するペットシッターにとっても、とても嬉しい瞬間です。

もちろん私たちシッターは、一度ご依頼いただいたペットのことは決して忘れたりしませんが、あまり期間が長いと色々お世話状況も変わっているため、念のため事前に再度「お打ち合わせ」をさせていただくことがあります。

ちなみに、ペットシッターSOSでは『ペットカルテ』という聞き取り表のようなものを作成し、フードの量、かかりつけの獣医、病歴や性格、排泄状態に至るまで細部を“記録”し、“記憶”だけには頼らず100%間違いないようお世話させていただいております。

人間は、このようにメモを残すことで記憶を補てんすることができますが、ペットはどのようにして言葉(自分の名前や号令)や人を記憶しているのでしょうか?

今回のテーマは『ペットの記憶力』です。

 

「怖い」と「楽しい」、より深く記憶されるのは?


人間含め全ての動物は、ポジティブなものより“ネガティブな現象”の方に、より強い反応を示します。
たとえば「じゃんけんに勝てば1万円差し上げます。でも負けたら5千円払ってください」という一回勝負のギャンブルを想像してみてください。普通に考えればリスク(ネガティブ)に対しリターン(ポジティブ)は二倍も『お得』なはずなのに、実に多くの人が『損失』の方に重きを置いて、乗ってきません。
誰だって、じゃんけんに負けただけで5,000円も失うなんて・・と、負けたときのネガティブなイメージが強すぎて、躊躇してしまいますよね。

これをプロスペクト理論といい、損失に対する悲しみは利益による喜びを上回り、意思決定の際「ネガティブ要素を最大限回避する傾向がある」ということが、心理学や行動経済学の分野において認められています。

これをペットに置き換えると、“手から美味しいフードをもらった”“手で叩かれて嫌な思いをした”では、決して釣り合わず、「手」への嫌悪感・恐怖感が、(状況と合わせ)記憶として深く、長く残ることになります。

少し大げさに言うならば、これは「生きる」ために備わった本能的なリスク回避ともいえるでしょう。

 

ペットにとって『記憶』とは何か


読み書きしない動物にとって、『記憶』とは体験を通して得た「快」「不快」を覚えていて、必要に応じて思い起こすことをいいます。
ただし人間のように「なにが、どうして、どうなったから、こうなった」というように、物事をストーリー仕立てで記憶することができない動物は、こればかりは犬や猫に聞いてみないと分かりませんが、色々な実験や観察結果のデータからも、「数秒から10秒程度しか記憶できない」ともいわれています。

たとえば散歩中に、犬が興味あるものを見つけたとしても、そこに付き合わずパッと離れてしまえば、「なにを!よくも邪魔したな。ぐぬぅ~、なんで行きたいところに行けないんだ(怒)・・あーあー、あのニオイもっと嗅ぎたかったなぁ・・頼むからもう一回戻ってくれない?」とは、ならないのです。

「あ!なんやあれ。におい嗅いだろクンクン、ほう興味深いもっと・・」→<付き合わず歩き続けその場を離れる>⇒<犬は今さっきの刺激(記憶)は忘れ>→「あ~♪やっぱり散歩は楽しいな~^^」と、「今」「今」「今」また今新しく入ってくる“刺激”に魅了されていきます。

とはいえ、すぐに忘れるからといって、犬や猫は「経験」を通して快か不快かを学習していきますので、これはこの後の「長期記憶」の説明でも補足しますが、犬の福祉を考えた場合に、決して「すぐに忘れちゃうからいいや」とはならないことも、覚えておかなければなりません。  

 

『短期記憶』と『長期記憶』


さて、このように「何かを見た」などの<外界から得た情報>を『短期記憶』とするなら、一方で犬や猫は飼主さんはもちろん、久しぶりにあったシッターや、たまにしかお散歩で合わないご近所さんのことも覚えていてくれたりしますね。

もちろん、本当にシッターを「覚えていた」のか、「ただ人好きでフレンドリーなコ」なのかは、色々なシチュエーションで検証しないことには分かりませんが(笑)
少なくとも、どんなに人ごみにまぎれようと、その中から飼主さんのことは確実に見つけ出すことができます。

これを『長期記憶』といい、近しい人物の顔や匂い、散歩コースや爪とぎ・トイレの場所、またオスワリやオテといったしつけが、これにあたります。
長期記憶の中には、一度覚えたら生涯忘れない「記憶」もあります。

 

記憶のメカニズムを知ろう


では、「短期記憶」と「長期記憶」の違いは何か?
それは単に、短期記憶の繰り返しによって関連付けられたもの‐そうした体験によって学習したもの‐が長期記録となって定着することに他なりません。
まさに「パブロフの犬」実験がこれにあたり、“ベルが鳴った”という、それこそ数秒後には忘れてしまうくらいの何でもない短期記録を、その後の快刺激と関連付けて繰り返し体験させることで、ベル=「いいこと」と学習(長期記憶)していくのです。

これは条件反射とも呼ばれるもので、最初はベルの音という動物にとって何でもなかった中性刺激(生理的反応を引き起こさないような刺激)が、エサという生きるために必要な生得刺激(生まれつきある本能的な刺激)と対提示されることで、その刺激が犬にとって意味のある習得的刺激(条件刺激ともいい、学習によって得た刺激)となり記憶されていくのです。

もちろん、先に述べたようにネガティブな現象は、そのインパクトの強さから繰り返さずとも長期記憶として定着することがあります。
生きる上で必要な危険を回避する能力は、記憶とも密接にかかわっているといえるでしょう。

 

人とペットの“記憶の違い”に見る「しつけ」方法


人間は、他の動物に比べ「短期記憶」も「長期記憶」もずば抜けて優れているため、その感覚で「何か」をしつけようとすると、ペットにとっては『記憶時間のずれ』が大きすぎて、ついていけないことが多々あるのです。

“この前教えてできたことが今回できない”のは、動物にとって単に忘れているだけなのに、人間感覚で「できるのにしない」「わざと言うことを聞かない」と、同じ物差しで計ってしまう傾向がままあります。
ペットにとっては、まだ記憶として定着していないことで、頭の中は『?』でいっぱいのまま怒られてしまうわけですから、かわいそうですよね。
こうした記憶力の観点からも、ペットを「叱るのは無駄(百害あって一利なし)」ということが理解できます。(⇒詳細は「犬を叱ってはいけない理由」参照)

動物の“ある行動”に対して、「“1~2秒以内”に“嫌なこと”を起こす」ことができなければ、その行動と罰を関連付けさせることはできません。
また、毎回必ず100%直後に「叱る」ことができたとしても、犬は状況と共に学習するため、「これをしたら“飼主”に“嫌なこと”をされた」から「“飼主”がいなければ“嫌なこと”は起きない」と、行動に対しての根本的な解決にならないばかりか、その飼主から受けたネガティブな記憶は、残念ながら動物の本能として根深く残ることになります。

これは“良い行動を強化したい”、つまり「褒める」ときも同様です。
好ましい行動の直後に“いいこと”を起こさなければ、人間のように一日を振り返って「よし、今朝のあの行動は素晴らしかったぞ」という褒め方は一切通用しません。
「叱らずに褒めてしつけているのに、全然いうことを聞いてくれない・・」と悩む飼主さんの多くは、この“褒めるタイミング”がズレていることが多々あります。(⇒詳細は「犬の褒め方」参照)

 

まとめ

『記憶』について見てきましたが、いかがでしたでしょうか?
少しでも皆様の記憶に残り、ペットライフに活かしていただければ幸いです。

「しつけ」もそうですが、人とペットが一緒に暮らす上で、「こうすれば“いいこと”が起きるぞ」とポジティブな記憶から積極的に好ましい行動を引き出していくか、「これをしないと”いやなこと”が起きる・・」とネガティブな罰の記憶で行動を支配するか、どちらがお互いの関係性において有効かは、比べるまでもありませんね。

『ペットの記憶』を理解して、これからもたくさんの“思い出”や“素敵な記憶”を、ペットと共に残していきたいですね。

 

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