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犬のうれション


ペットシッターがお世話に伺うと、尻尾を振り振り喜んでくれるワンちゃんたちがたくさんいます。
目をきらきらさせ、体全体で喜びを表現して迎え入れてくれる喜びは、このお仕事の醍醐味と言っても過言ではないかもしれません。
しかし、やはり何と言っても、飼主さんが帰宅されたときの喜びは、犬にとっても最大級なものでしょう。

ついつい「ただいまー、さみしかったー?いいこでお留守番してたー?」と、久しぶりの再会に大興奮する犬に輪をかけて高いテンションで迎えてしまいがちですが、気付けば床が濡れていて、愛犬が嬉しさのあまり「おもらし」していることもしばしば。
おもらしするほど喜んでくれるのは嬉しいけれど、「ただいま」の度に粗相されては、困ってしまいますね(笑)

今回は、そんな通称「うれション」について見ていきましょう。

 

普通の粗相とは違う?


一昔前は、トイレの失敗を“叱って”しつけるのが、当たり前の時代もありました。しかし、犬の習性、脳科学や行動学などの科学的な見地から、また何より犬と人がお互いフェアに生活を共にするパートナーの倫理として、『叱る』ことのリスク、弊害は、このコラムでも折に触れお伝えしてきましたね(→犬を叱ってはいけない理由)。

とはいえ、“おしっこ=粗相=いけないこと”という、人間らしく当たり前の反応として、叱らないまでも「あー!」「ダメでしょー」と何らかのリアクションを取ってしまうケースは、実に多いものです。基本的なトイレのしつけを行う際、“そうした反応”さえマイナスになっているということは、なかなか気付きにくいところかもしれません。

しかし、こと「うれション」に限っては、普段のトイレの失敗とは異なり、その受け取り方も“叱る”というよりは、やや好意的な反応を示してしまっていることはないでしょうか?

私たちペットシッターSOSでは、必ずお世話終了後に「報告書」を書き、ペットの様子や健康状態、お世話内容などの詳細をお客様にお伝えしているのですが、たとえばその報告書の中でも「私が玄関を開けると、○○ちゃんが尻尾ふりふり大歓迎で“うれション”するほど喜んでくれました〜」といった表現を用いたりすることがあります。そのような表現をする際、そこにはただの粗相ではなく、「喜びのあまり」「感極まって」と、必ず犬のポジティブな感情表現がセットとなってついてきます。

また、たとえ普段はトイレの失敗に厳しい飼主さんであっても、犬の全身全霊の“嬉しい!”というお出迎えを受けながらであれば、その間に多少ちびってしまったとしても「ったくも〜〜(苦笑)」と、水に流せるのではないでしょうか?トイレだけに

 

「うれション」の原因とは


“うれション”の原因のほとんどが、私たち人間側が“犬をより興奮状態にさせてしまっている”ことにあるため、自業自得な感も否めないかもしれません。

自分の帰宅を喜んでくれることは素直に嬉しいし、留守番をさせていたという多少の罪悪感もあるかもしれません。会えなかった寂しさを一身にぶつけてくる愛犬に対し、これらが“ただいまの儀式”の短い時間に集約され、まるで戦場で離別した親友と十数年ぶりの再会を果たしたかのような、感動的な名シーンを作り上げてしまうのです。

「いってきます」「ただいま」の儀式をあまり大げさにしてしまうと、たとえ「うれション」をしない犬であっても、飼い主が“いる(帰ってきた)”と“いない(出て行った)”では心の虚無感、テンションに大きく作用し、そのギャップで犬の分離不安を助長させてしまうこともありますので、注意が必要です。

 

「うれション」は病気?


そもそも、「うれション」とは、病気なのでしょうか?答えはNOです。

病気の場合は、興奮とは関係なく失禁し(糖尿病や慢性腎不全など)、また、尿道括約筋(排尿を止める筋肉)や、脊椎神経の異常から興奮時に尿失禁が見られる状態は、うれションとはいいません。つまり、病気ではないため、「うれション」に対する病名はありません。

通常は若齢時に多く見られる症候で、成長と共に自然となくなるのが一般的ですが、人でもオムツが取れるのが遅いとか早いとかあるように、また犬には「洋服を汚す」「尿が汚い」といった概念がないため、成長してもそのまま癖づいている(むしろ飼主さんがすごく構ってくれるので習慣化している)ケースもあったりします。

病気ではないなら「しつけ」で止めさせるしかありませんね。

 

「ただいま」の儀式をなくそう


当然、“うれション”ですから、“嬉しいこと”がない限りは起こりません。この場合の“嬉しいこと”とは、「飼主さん」または「飼主さんの行動」です。それらが“刺激”となって、犬の興奮スイッチを押し、うれションにつながっていきます。。

“刺激”は、その対象(この場合は飼主さん)の距離やスピード、接触の強さや声のトーンに比例します。それらがトリガー(きっかけ)となって犬に興奮を与え、その結果さらに「いいこと」(飼主が注目してくれる/構ってくれる)が起きるため、うれションしても声をかけられたり構ってもらい続ければ、その行動はさらに強化され習慣化していきます。

そして“刺激”は、近いよりも遠い方が、早いよりもゆっくりな方が、強いボディタッチよりも弱い、または触らない方が、その強度を抑えられますので、今行っている「お帰り/ただいまの儀式」を根本的になくしてしまうのが一番です。

 

「うれション」を改善するしつけ

玄関でいつも“ただいまの儀式”をしているのなら、サークルなどを用いて犬が玄関まで来れないようにしてもいいでしょう。
スタスタと何事もないかのように家に入りリビングまでいって、犬が興奮してまとわりついてくる間は構わず、落ち着いたら声をかけ構ってあげます。
また、たとえ愛犬が嬉ションしてしまったとしても、声をかけたり反応したりせず、サッと拭いてしまいます。
過度に興奮して起こした行動(うれしょん)が、犬にとって結果メリットがなければ、次第にその行動は「消去」されていきます。

刺激対象(飼主)だけに集中させず、目をそらし距離をとるための“落ち着きやすくする方法”の一つとして、帰宅時にガムなどスペシャルなオヤツをポーンと遠くに投げ与えるのも、効果的です。コングや、タオルの中にオヤツを入れてキャンディーのように両端を縛ったりして与えるのもいいでしょう(食べるのに頭を使ったり時間を要します)。それに夢中になっている間に、クールダウンさせることができます。ガムは何度も使えるため、しばらくしたらオヤツと交換して返してもらうことも忘れずに。

犬が喜ぶことはいいことですが、問題はその方法−喜び方です。飛びついたり、おしっこを漏らすほど興奮することだけが“嬉しい”表現ではないということ。お座りして尻尾を振っていたり、落ち着いていても“嬉しい”ことが起きる、そうした“喜び方”があるということを、うまく教えていきたいですね。

 

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