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「拾い食い」の直し方〜ステップ2

前回(「拾い食い」の直し方〜ステップ1)に続き、今回はさらにステップアップした「犬の拾い食い」のしつけ方法を見ていきましょう。

ペットシッターSOSでは、「拾い食い」に関しては特に細心の注意を払いお世話していますが、できれば普段のお散歩からも、このような危険は排除したいものですね。

ステップ1で「落ちているものに執着しない→飼い主にお伺いを立てる」ことを犬が覚えたら、次は様々なシチュエーションでそれらができるように、ステップ2のしつけに進みましょう。

 

「拾い食い」の直し方〜ステップ2 『弁別』と『般化』

ステップ1では、リードなどで固定し絶対に拾い食いできないシチュエーションを作り、犬が床に落ちたものをあきらめ飼い主さんを見たときに手からフード、それに慣れてきたらリードを緩め、制御されていないけど落ちているものを食べずに飼い主さんを見たらフード、というトレーニング方法をお伝えしました。

次のステップは、歩きながらそれができるようになることです。

座っているときは出来たけど、立って歩きだしたら出来なくなることも当然あり、これは決して犬がステップ1を無視しているとか、我がままで言うことを聞かない、ということではありません。 物事を道筋立てて論理的に理解できない人間以外の動物は、基本的に学習したことは、“同じシチュエーション”でなければ行動できないものです。 ステップ1も、リビングなら出来ても隣の畳の部屋では出来ない、玄関や外では出来ない、ということが往々にしてあります。このように、場所や状況によって“違うもの”と認識することを、専門用語では弁別(べんべつ)といいます。その逆に、ひとつのことを覚えたら、それがどんな場所やシチュエーションでも“同じもの”と認識し行動に移せることを般化(はんか)といいます。

例えば『おすわり』。リビングで、ごはんのお皿を前にしてならできるけど、お散歩中の公園では何度「おすわり!」と号令してもなかなかできないのは、犬が“弁別”しているからです。

つまり「おすわり」という行動を、リビングという場所や、ごはんの前という状況や刺激とセットにして学習していて、その他の場所・条件では、同じ指示だと認識していないことになります。

人間の情報処理の方法は「般化」が主体ですが、状況によって「行動」を学習する犬やその他の動物は、「弁別」が得意な生き物です。

私たちは、どうしても人間思考のそれで、「外だと言うことを聞かない」「ごはんのときだけお利口になる」などと思いがちですが、それは単に“弁別”から“般化”へのしつけができていないことに他なりません。この弁別⇒般化こそが、しつけトレーニングの真髄とも言えます。

ステップ1やステップ2も、焦らず急かさず、じっくりと般化させていきましょう。

 

 

歩きながら「拾い食い」させないしつけ方法

まずは室内で行います。床にフードを置き、最初はやや離れた位置をリードで歩かせます。犬が落ちているものに反応しグイッと引っ張ったら、その場でピタッと止まり制御します。もちろん食べさせない位置で止まりますが、必要以上にリードをぐんと引いて、犬を強引に引き戻す必要はありません。ただ「止まる」「それ以上先に進めない」ようにするだけです。

「しつけトレーニング」に、不快感を与える“罰”が不要なことは、このコラムでも何度もお伝えしてきましたね(犬を叱っては行けない理由 参照)。飼い主さんとの関係性を悪くするだけでなく、犬に行動を選択させ自発的に学習させるチャンスを奪うことにもつながります。

さて、こうして歩行中にピタッと止まると、これはステップ1と全く同じ構図ができあがります。

そこで、また犬が諦めるまで待ち、どうしていいのかと飼い主さんを見たときに、すかさずフードを与え、与えながらその場を歩き去ります。

前回もお伝えしましたが、犬のしつけは『回数』ですので、どんな犬でも、これを繰り返し繰り返し、それこそ何十回何百回と実践していけば、次第に落ちているものを見るたびに、飼い主さんに「お伺い」を立てるようになります。

ここまで出来れば、最終的にはフードの上をまたいで歩かせることもできるでしょう。

そしてこれも弁別⇒般化が大切ですから、リビングでできるようになったら廊下、違う部屋、玄関など、様々なシチュエーションで練習しましょう。

ステップ1で、「ルールブックをちょっと読んで素振りをしただけの素人が、プロ野球の打席に立ってヒットを要求されるようなもの」という表現をしましたが、ステップ1からステップ2まで、それこそ素振りやトスバッティング、様々な遠征先で練習試合の経験を積んだ今なら、どうでしょう?大いに期待できるのではないでしょうか。


しかし、ここで本番(お散歩)のときに、練習(しつけトレーニング)とは全く違うスタイルで行ってしまっては、せっかく習得した本来の力を発揮できないこともあります。大切なのは、「やめさせたい」だけではなく、その代わりとなる「やりがい」を提供してあげることです。試合でヒットやホームランを打てば、歓声や報酬など必ずモチベーションにつながる何かがあるように、頑張って覚えたことを実行できた犬にも、ぜひ同様のご褒美をあげてください。 ということで最後の仕上げは、“外食の勧め、お弁当持参のお散歩”です。

 

「拾い食い」に代わるモチベーション

いよいよ実践本番ですが、お散歩のときにフードを2/3ほど、お弁当として持参しましょう。 つまり“散歩”“ご飯”の時間を兼ねてしまうのです。散歩中に犬が自発的にアイコンタクトをとってきたら、また、たまたま横について歩いたときに、フードを与えます。

もちろん、落ちている物を咥えなかったり、無視して飼い主さんにお伺いを立てた場合にも、フードを与えたくさん褒めてあげます。

犬にとって散歩は楽しい、プラス美味しいスペシャルな場所と時間になり、「拾い食い」から、一緒に歩く「飼い主さん」へと意識が変わっていくでしょう。

「飼い主さんを無視して、行きたいところにぐいぐい引っ張ること」と、「常に飼い主さんを意識し、例え何かが落ちていても飼い主さんを見上げお伺いを立てること」は、相反する行為です。
「してほしくない行動」と、「してほしい行動」が相反する両立できない行動なら、「してほしい」方の行動を強化させてしまえば、もう一方は消滅しますね。

また、最近の研究では、”見つめ合うことで「愛情ホルモン」が上昇し、より犬と人との絆が深まる”とも言われています。

そもそも『お散歩』とは、“犬と人が二人で行って楽しむ”ものです。犬が飼い主さんなど度外視で、自分本位に行きたいところ、興味の対象、落ちている物に対しグイグイ引っ張るだけの散歩では、”一緒に楽しんでいる”とは言い難く、ちょっぴり寂しいですよね。それに何より「拾い食い」は、とても危険な行為ですから、止めさせるに越したことはありません。

「拾い食い」に限らず、しつけは一筋縄ではいかず根気がいる作業ですが、ぜひ参考になさってみてください。

 

 

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