結局サマーカットっていいの？ダメなの？

ペットの被毛は、冬場はよくコートなどに例えられ、全身にまとった被毛が防寒となり、真冬の散歩も平気だったりしますね。

そのイメージで夏を迎えると、今度は逆に「暑いんじゃないか？」と心配になったりします。

しかしここで、羊の毛刈りの要領で「夏なんだからカットしちゃおう！」と短く刈り込んでしまうのは、砂漠の旅人からマントを剥ぎとってしまうようなもの。

『被毛』は、直射日光や熱気から身を守る役割もあのです。つまり、断熱材ですね。

羊の毛刈りだって、今ぐらいの初夏の時期の風物詩であり、真夏にやるようなことはありません。ある程度毛が伸びていないと、逆に体温を上昇させてしまうからです。

見た目には涼しそうなサマーカット。
しかしメリットとデメリットを身比べてみると・・

サマーカットのメリット
・イメチェン
・清潔に保てる（ケアしやすい）
・室内では過しやすい

サマーカットのデメリット
・直射日光やアスファルトの反射熱を受けやすい
・蚊に刺されやすい
・毛質が変わる恐れがある
・冷房で体を冷やしやすい
・皮膚がむき出しなのでケガをしやすい

我々が髪をカットして涼しく感じるのは、短くした分だけ風（空気）を感じやすくなり、その風によって頭の汗が気化されるため（気化熱）ですが、ペットの体表は人間のように汗をかきませんので、そもそも人間ほど「風邪通しがいい＝涼しく感じる」とはならないのです。

そういった観点も考慮すると、どうやらペットにはデメリットの方が多い様にも感じますね。
もちろん、一言にサマーカットといっても毛の長さはまちまちで、適度な長さであれば問題ないことも多いでしょう。

本格的な夏を迎える前に、じっくりペットと相談してみてください。
ちなみに私は、以前思い切って坊主にしたら、まんまナメック星人になってしまったトラウマから、今は夏でも伸ばすことを心掛けています。

by 倉西